
IR情報
個人投資家の皆さまへ
代表あいさつ
2025年3月期決算概要について
株主の皆様におかれましては、日頃よりご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
2025年3月期におきまして、当社は、中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)に基づき、『「@nyplace」の安定成長』と『独自サービスの飛躍成長』の2つの戦略による販売拡大、並びに当事業年度の重点施策と位置付ける[コスト改善施策]の取り組みにより、早期に安定した収益基盤を確立できるように事業を推進してまいりました。
当事業年度における売上高は、AIや音声認識、VoC(顧客の声)活用等のニーズの高まりを背景に、「VLOOM」「UZ」等の独自サービスの売上高の増加があった一方で、主にテレマーケティングやBPO事業者における特定の大口顧客の業務縮小、並びに既存顧客における大幅なコスト削減等の影響に伴う「@nyplace」等の現有サービスにおける売上高の減少により、1,906百万円(前年度比11.5%減)となりました。
利益については、当事業年度の重点施策と位置づける[コスト改善施策]において、各サービス環境に沿った経営資源の再配置を実施することにより、独自サービスの売上拡大に伴うサービス提供体制に合わせた最適な人員配置による生産性の向上や原価構造の抜本的な見直しを推進した結果、主に外注費等のコスト削減が当初想定よりも前倒しで進捗したほか、効率性及び生産性を踏まえた業務の推進による旅費交通費及び交際費等の変動費の抑制等により、営業利益は75百万円(前年度は営業損失294百万円)となり、黒字へ転換いたしました。
また、経常利益につきましては、システム開発における受取損害賠償金26百万円の計上等により、1億2百万円(前年度は経常損失2億76百万円)、当期純利益は、関係会社株式売却益64百万円を特別利益として計上したこと、並びにソフトウエア資産の減損損失26百万円を特別損失として計上したこと等により、1億44百万円(前年度は当期純損失7億98百万円)の着地となりました。
今後の見通しについて
2026年3月期は、「@nyplace」、「COLLABOS
PHONE」等の現有サービスにおいて、前事業年度の減収影響等による当初の想定以上の減収が見込まれており、売上高全体では一時的な減収見通しとなりますが、一方で、新たにリリースいたしました「VLOOM」、「GROWCE」、「GOLDEN
LIST」、「UZ」といった独自サービスにおいては、売上高全体の約20%を占める新たな収益基盤に向けての拡大と成長を見込んでおり、当社にとって非常に重要な転換期を迎えております。
現有サービスにおける減少傾向は概ね下げ止まりになるものと想定しており、独自サービスの販売拡大による収益拡大フェーズへの本格移行に向けて、引き続き、中期経営計画における2つの成長戦略の実行に注力するとともに、経営資源の最適化やコスト構造の見直しを継続し、安定した収益基盤の確立に向けて事業を推進してまいりますので、皆様の変わらぬご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 茂木 貴雄
2025年3月期 決算ハイライト

中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)の方針と進捗
ー成長投資から収益へとつなげる販売拡大フェーズへ 創った新サービスを、収益化し、企業価値向上を実現するー

当社が属するコールセンター市場では、慢性的な人材不足や人件費の高騰を背景に、メール、チャット、Webフォーム、SNS等をはじめとしたノンボイス系システムの導入による業務効率化や自動化が重要視されています。さらに、生成AIや音声認識技術の進展により、チャットボットやボイスボットを活用したオペレーター業務の効率化、データ分析による付加価値の高いサービスの提供が進んでおり、企業のDX化が今後さらに加速するものと予想されます。
これまで当社は、このような将来の自動化・AI化ニーズを先読みすべく、次世代のコールセンターシステムに関する知的システムの開発に着手し、コールセンターのプロフィット化を推進する新たなサービスのリリースを進めてまいりました。
当社は引き続き、中期経営計画における、『「@nyplace」の安定成長』と『独自サービスの飛躍成長』の2つの成長戦略の実行に注力するとともに、経営資源の最適化やコスト構造の見直しを継続的に取り組むことで、早期に安定した収益基盤を確立できるよう事業を推進してまいります。
▶︎ 「中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)」についてはこちら
戦略01 「@nyplace」の安定成長
ー交換機のバージョンアップや自動化/効率化の追求等によりサービスの着実な成長を目指すー

Point 01 バージョンアップによる高付加価値サービスへの転換
新機能及びサービス拡張、基盤強化等を実装するための交換機(PBX)のバージョンアップを実施。継続して既存顧客へ付加価値の高いサービスとして提供しております。
Point 02 自動化/効率化による体制最適化
顧客自ら交換機の各種設定変更が可能となるツールのバージョンアップリリースや関連するドキュメント類のWeb化により、自動化及び効率化を実現しました。
Point 03 リソース最適化による生産性向上や原価構造の抜本的な見直し
作業効率化等に伴う外注費の削減及びデータセンター機器等のリソースの最適化による固定費削減を実施。
前事業年度比で売上総利益率は4.9%改善しました。
戦略02 独自サービスの飛躍成長
ー「VLOOM」、「GROWCE」、「GOLDEN LIST」、「UZ」の販売拡大により新たな市場を開拓ー

Point 01 AIコールセンターPBX/CTIシステム「VLOOM」の展開状況
AIや音声認識、VoC活用といったニーズの高まりに加え、在宅環境や海外拠点での利用などの柔軟性や拡張性のニーズの増加により、提供開始から約1年半で、売上高57百万円を記録、前事業年度比で148%増と着実に売上高を伸長している状況にあります。
Point 02 3つのマーケティングサービス「GROWCE」「GOLDEN LIST」「UZ」の展開状況
統合型CRMマーケティングシステム「GROWCE」は健診奨励業務での業務効率化提案等により売上が増加、AI顧客分析/リスト作成サービス「GOLDEN LIST」は保険関連業務のアウトバウンドコールの費用対効果向上の案件等により売上が増加する等、生成AIや音声認識技術等のニーズの向上やVoC活用の活性化を背景に、着実に新たな市場を開拓している状況にあります。また、AIマーケティングシステム「UZ」においても、コールセンター等で蓄積する音声データを活用したFAQ自動生成等の提案活動により、新規案件が増加しております。
独自サービスにつきましては、今後もAI活用や自動化等といったマーケットや顧客のニーズを反映し、商品力を高めるアップデートを随時実施してまいります。
2026年3月期 業績予想について
当社は、コールセンター市場における自動化・AI化のニーズを先読みすべく、次世代のコールセンターシステムに関する知的システムの開発に着手し、コールセンターのプロフィット化を推進する「VLOOM」、「GROWCE」、「GOLDEN LIST」、「UZ」等の独自サービスを新たにリリースしてまいりました。
2026年3月期は、これら独自サービスの販売拡大が本格化することにより、「@nyplace」に続く新たな収益基盤の確立期と考えており、当社にとって非常な重要な時期を迎えております。
独自サービス「VLOOM」、「GROWCE」、「GOLDEN LIST」、「UZ」は、生成AIや音声認識技術等のニーズの高まりを背景に、マーケットニーズに沿った機能開発やサービス間の連携強化、戦略的な販促活動等を実施することで、前事業年度比で約1億40百万円の増収、並びに売上高全体の約20%を占めるサービスへ拡大していく見通しとなります。
一方、「@nyplace」「COLLABOS PHONE」等の現有サービスにおいては、前事業年度に発生した特定の大口顧客の業績縮小、既存顧客における大幅なコスト削減等の影響による契約数の減少、また、独自サービスへの切替に伴う顧客単価の減少等により、当初の想定を上回る減収が見込まれており、前事業年度比で約3億80百万円の減収となる見通しとなります。
独自サービスによる新たな収益基盤が確立される一方、現有サービスにおける当初想定以上の減収影響により、売上高は一時的に減収の見通しとなりますが、現有サービスにおける減少傾向は概ね下げ止まるものと予想しており、独自サービスの販売拡大を推進していくことにより、収益の上昇トレンドへの転換を図ってまいります。

2026年3月期 営業戦略
ー5つの営業戦略を推進、独自サービスへの転換を図っていくことで安定した収益基盤を確立していくー

施策01.サービス間の連携強化
コールセンターシステムに蓄積された通話データや顧客情報をAIで解析。生成AIとの連携により、FAQや広告コピー、営業リストを自動生成し、コールセンターのプロフィット化に貢献。
施策02.既存顧客に対するDX化推進
既存顧客に定期的なヒアリングや課題解決提案を実施、人手不足解消や業務効率化のためのDX提案を行うことで、アップセル・クロスセルを推進。
施策03.オンライン集客の強化
ブログ投稿やセミナー、広告運用活用でオンライン経由のリード獲得と新規開拓を強化するほか、事例訴求により、更なる新規市場の開拓を実現。
施策04.市場ニーズに沿ったサービス力強化
市場ニーズを反映した新機能開発や他社連携でサービス力を強化し、成長領域である独自サービスの機能を随時アップデート。
施策05.業界特化型の営業展開
保険・医療・ヘルスケア分野や、地域金融・通販業界など特定業界に特化した営業活動を展開。業界ごとのニーズに応じた提案で更なる販売拡大を図る。
Topics
1. 独自サービス「UZ」・「GOLDEN LIST」のメジャーバージョンアップ
マーケットや顧客のニーズを反映、商品力を高めるバージョンアップを実施

AIマーケティングシステム「UZ(ウズ)」
通話録音データは、顧客ニーズや不満等を直接収集することができる重要な情報資産でありますが、これらを活用するには、データ加工と分析に膨大な工数と費用が発生する等の課題がありました。
新バージョンでは、生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」との連携及び連携機能を活用したコンテンツ自動生成機能を追加したほか、HTMLファイル・PDFファイル・テキストデータのアップロード機能や音声認識結果ファイルの一括ダウンロード機能等、企業のVoC分析・活用をさらに強化する新機能を追加いたしました。
これにより、誰でも簡単に高度なVoCの分析及び高品質なアウトプットをスピーディーに実施できるようになるため、コールセンターにおけるVoCの分析・活用をより加速させるほか、より多くの企業における営業活動やマーケティング施策に大きく貢献いたします。
AI顧客分析/リスト作成サービス「GOLDEN LIST(ゴールデンリスト)」
昨今、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進等に伴い、多くの企業が膨大なデータを蓄積していますが、データを活用する際の技術的なハードルや、専門知識の不足により、その効果を十分に引き出せていない現状があります。新バージョンでは、ユーザー側の操作手順をできるだけ自動化するとともに、直感的で使いやすいUI(ユーザーインターフェース)へと刷新。また、大量データの投入機能やセキュリティ強化など、企業のデータ活用ニーズに応える新機能も追加しました。これにより、通販業界や金融業界など、大規模なデータを扱う企業でも、数クリックでデータ分析を始められ、誰でも簡単に高度なデータ分析・活用が行えるようになり、企業のDXをさらに加速させます。
2. 電話事業者認証機構(ETOC)より「優良電話事業者」認証を取得
安心・安全な電話サービスの提供・電話市場の健全化に貢献

当社は、電話サービス利用者や取引先事業者に対して、自社サービスの安心・安全性及び企業価値を明確に伝えるため、「ETOC認証」を取得いたしました。今後、認証取得登録した電気通信事業者として、引き続きお客様に安心してコラボスのサービスをご利用いただけるよう努めてまいります。
事業計画及び成長可能性に関する事項の開示

サスティナビリティへの取り組み
コラボスが考えるサスティナビリティ

ストレスフリーで、無駄のないコミュニケーションが可能な未来へ
コラボスは、ブランドコンセプトである「声をきき、未来につくる」を大切にしながら、
私たちの技術で未来をつくることで、サステナブルな未来に貢献します。